WirelessCarの日本国内に進出によって、日本の自動車メーカーにどのような影響がもたらされるのでしょうか。

2025年5月7日

2024年の秋、WirelessCar社の東京支社を設立しました。 WirelessCarが日本に進出することで、実際に日本の自動車メーカーにどのような影響がもたらされるのでしょうか。 まず、日本の自動車業界にインパクトをもたらす4つのメガトレンドを見ていきましょう。

1. 脱グローバリゼーションによる市場統合の停止

市場が内向化し、保護主義化するという世界的な傾向を目の当たりにしています。 国際的なシナジー効果が期待できなくなる現在の状況下においては、コスト効率にすぐれたコネクテッドカー がより高価なサービスとなり、技術法規制の双方においても複雑さが増すでしょう。

自動車メーカーは、在庫のある既製品を提供する信頼のおける技術提携業者を確保することで、成熟市場と新規市場の双方におけるデジタルフットプリントを獲得し、拡大化を実現できます。 これと並行して、国際的なコネクテッドカーサービスの展開に向けたベストパートナーの特定もカギとなります。

コネクテッドカーサービスにおいては、サービスの開発や運用上のコストがOEM間で分担されるため、エンドユーザーに向けてより低価格で提供できます。 新興市場では、この点に自動車メーカーのコネクテッドカーサービスにおける未来がかかっているといえるでしょう。

2. 脱炭素化に向けて、新しい電気自動車とEVサービスの需要が求められています。

内燃機関(ICE)からの移行が続き、便利なEV車所有に対する顧客ニーズも高まっています。 従来のICE車メーカーは、 よりすぐれたEV車と関連サービスの提供に向けていかに対応していくべきでしょうか?

EV サービスを開発して、メーカーサービスのポートフォリオに手軽に追加できることが、この成長市場におけるキーとなるでしょう。

3. 自動車メーカーは、デジタル化の動きに合わせて、世界各国で最先端のデジタルサービスを提供する必要があります。

カスタマーにとってラグジュアリーであったコネクティビティは、もはや国境を越えた標準機能になりつつあります。 自動車メーカーは、コネクテッドカーのデータを収集することですぐれたデジタルサービスの提供に結び付け、グローバルな競合力を保持することができるでしょう。

このようなデジタルサービスのニーズが高まるにつれ、機械学習データ分析、包括的なデータ管理の需要も増していきます。 これらの分野で深い専門知識を持つコネクティッドカーサービスのプロバイダー、なかでもグローバルな自動車メーカーとの提携開発を手がけているプロバイダーが優位に立つと考えられます。

拡大的な輸出市場を有し、世界各地に生産ネットワークが分散されている日本の自動車メーカーは、このようなリソースを活用して各国のカスタマー体験を向上させていくことで、多大なメリットを獲得できるでしょう。

4. 人口動態的な変化につれて、新たな顧客基盤も生み出されます。

新興市場においては、スマートフォンやデジタル文化とともに育った、ハイテク世代の顧客がますます増えています。 この世代は、ふだんのスマートライフスタイルに自家用車がシームレスに統合されることを期待しています。

すでに、フルコネクテッドカーがかなり手頃な価格で提供され始めています。 自動車メーカーは、この動きに応え、進化する顧客層に向けて 手ごろな価格の魅力的なオファーを提供しなければなりません。

A diverse group of people discussing at work

WirelessCarの日本進出における3つのポイント

日本の自動車メーカーのニーズを業界トレンドにリンクさせる
上記のトレンドは、日本の自動車メーカーとコネクテッドカーサービスプロバイダー間に緊密な連携が求められていることを示しています。 WirelessCar東京オフィスは、両者の提携関係をサポートし、日本の自動車メーカー特有のニーズにチューニングされた新たなソリューション開発に尽力していきます。

日本におけるプレゼンスを確立していくなかで、WirelessCar 東京オフィスは、自動車メーカーの希望に応えるカスタマー志向のコンサルタントサービスを拡大させ、アーキテクト、デベロッパー、ビジネスアナリスト、プログラムマネージャーといった専門家を擁します。

文化的な理解を介した関係性の構築
コミュニケーションがカスタマーの母国語で行われることは、あらゆる意味において非常に重要です。 同様に、主要市場の国民的文化や企業文化の理解も欠かすことができません。 理解を深めることによって、コラボレーションを円滑に進め、顧客価値のアップに繋げることができるでしょう。

私たちは、日本にオフィスを構えることで、日本の自動車業界の一端を担い、日本のお客様に豊富な知見を提供するビジネスパートナーとなることを目指していきます。

カスタマー志向の変革における25年間の実績
私たちは、25年間の企業活動において、顧客ニーズ、そして急速な変化を遂げる自動車業界の技術開発をコアに据えてきました。

WirelessCar日本支社設立は、企業の好奇心、熱意、そしてコラボレーションという企業文化の延長上にあります。

日本のお客様に対する理解を深めながら、日本における新たなパートナーシップの構築に向けて尽力していきます。

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Daniel Fredriksson
ビジネス開発責任者

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