コネクテッドビジネス テクノロジー WirelessCarのオープン SDV プラットフォームは 自動車メーカーのSDVサービス開発にどのような変化をもたらすのでしょうか? 2025年5月28日 オープンソース・ソフトウェアの使用で、OEMおよびサービス開発者は、SDVサービス開発において、革新的な方法で協力・連携できるようになっています。 これにより自動車メーカーにとってのSDVサービス開発はどのように変わるでしょうか?また、WirelessCarのオープン SDV プラットフォームは、オープンソースとの協業をどのように促進・深化させることができるでしょうか? オープン SDV プラットフォームとは? オープン SDV プラットフォームはWirelessCarのソリューションユニットです。このユニットを通じて、私たちはオープンソースの機能 と企業向けの機能 (プロプライエタリで、多くの場合カスタマイズ可能) の両方を提供しています。 このオープンプラットフォームのおかげで、私たちは多岐に渡りお客様をサポートすることができています: プラットフォーム・ディストリビューション WirelessCarはオープンソース・プラットフォームのディストリビューターになることができます。 これには、サービスレベル・アグリーメント (SLA)、サービスとしてのソフトウェア (SaaS)、オペレーション (サードパーティのものを含む) の供給とその責任が含まれます。 アドオンモジュール/ソリューション 当社は、付加価値の高い企業向けソリューションを構築し、ご提供します。 ソフトウェア開発ツールを使用することで、OEMの開発環境を当社のオープン SDV プラットフォームとよりシームレスに統合することが可能になります。 更に、開発者のソリューションがラボ環境からコネクテッドカーのフリートへと移行できるよう、スケーリングの可能性をご提供しています。 サービス また、オープンソースやエンタープライズといったマネージド・サービスを購入することもできます。 また、これらのサービスの開発と統合はカスタマイズが可能です。 オープン SDV プラットフォームは、自動車を接続し、自動車とクラウド間の標準的な統合を処理するために必要なすべての機能を提供します。 これには、自動車、クラウド環境、さらにはお客様の携帯電話などとの間でのデータ同期が含まれます。 また、このプラットフォームは、無線 (Over the Air)でのソフトウェアアップデートも可能にしています。 オープン SDV プラットフォームは何を提供しますか? こちらがオープン SDV プラットフォームを構成する主要な機能です: オープン コア - 完全なオープン SDV プラットフォーム - コンセプト段階、評価、開発に最適 サポートとライフサイクル管理 - ソフトウェアスタック全体のサポート - 一般的な脆弱性、暴露、バグ、新バージョンの監視 - 開発コミュニティへの積極的な参加 オープン開発サービス - お客様向け、またはお客様と一緒にオープンソースコンポーネントを開発 - 期間限定の独占権 (オプション) マネージド・サービス - 選択したOEMインフラ上でのサービス運用 企業向け開発サービス - お客様専用の非公開ソースコンポーネント開発 エンタープライズ・アドオン - 追加アドオン (上記) オープンSDVプラットフォームの追加機能 弊社のお客様にすでにご提供しているコンポーネントとして、WirelessCarのデジタルキーマネージメントソリューションがあります。 将来的には、すべての車がデジタルキーになることでしょう。 スマートフォンやクラウドを介して車のアクセスを管理する機能は、弊社のオープン SDV プラットフォームの中心的な要素です。 SaaS (サービスとしてのソフトウェア) とProfessional Servicesは、2つの追加サービスです。 サービスとしてのソフトウェアとは、OEMにおいて、WirelessCarがプラットフォームの展開とメンテナンスに全責任を負うことを意味します。プロプライエタリソフトウェアであろうとオープンソースソフトウェアであろうと、私たちは365日24時間のオペレーションを保証しています。 Professional Servicesは、WirelessCarが専門知識を提供する、有償のコンサルティングサービスです。 もし自動車メーカーが、当社私たちの現在のロードマップにはない機能を自社プラットフォームに追加したい場合は、独自に開発を依頼することも可能です。 オープン SDV プラットフォームは誰のためのものですか? オープン SDV プラットフォームは、3つの異なる顧客グループに対応することを目的としています: - 自動車OEM企業 - 自動車の所有者および使用者 - サードパーティのサービスプロバイダー 私たちがOEM企業として想定している主なお客様は、主に研究開発部門、つまりの開発者とビジネス関係者です。 しかし、WirelessCarは、オープンソースイノベーションの探求的な取り組み方を追求するために、コラボレーションパートナーとの協業も積極的に進めています。 本稿の執筆時点では、当社は (1) プラットフォーム共創のためのコンセプトプロジェクト、(2) SaaS (サービスとしてのソフトウェア) 製品の開発プロジェクトを、主にヨーロッパや北米のパートナーと協業する可能性を模索しています。 オープン SDV プラットフォームはどのような問題の解決に役立ちますか? これらは、オープン SDV プラットフォームが対応し解決を目指す、OEMが直面する問題の一例です: 車両コネクティビティの初期および継続的な設定。 車両の能力とユーザーの適格性に基づいた車載アプリケーション管理。 アプリケーション/コンテナの健全性をエンド・ツー・エンドで (クラウドからエッジまで)監視。 車両データと機能のアクセス管理; 「だれがいつ何にアクセスできるか?」 データガバナンス、クリーニング、ラベリングを含む、クラウドにおけるデータ管理。 j従来のテレマティクスサービス (たとえば遠隔ドアロック解除や遠隔車両ダッシュボードなど)。 車両、クラウド、個人のデバイスにおいて、データがデジタルトリプレットを介して双方向に同期され、適切に最新な状態にあることを保証。 OEM開発者に卓越した開発者体験 (DX) を提供。 車載制御ユニットにOSパッケージ (Android、Linux) を提供。 オープンソースでの協業は、OEMとサービス開発者との距離を縮めます。 自動車業界は必然的に、よりオープンな協業と共同開発へと向かっています。 SDVサービス開発において、より大きなコラボレーションを行うことは、継続的なイノベーションと収益性確保のための必須条件です。 共有プラットフォームは時間とコストを節約し、OEMはそれをブランドの差別化と強化に活用することができます。 このことをよく表している表現があります - 「重力に逆らうな」。自動車メーカーは、オープンソースでの協業 (コラボレーション) 受け入れを始めるのが早ければ早いほど、今後の自動車業界を形作る存在になる可能性も高まるでしょう。 弊社のオープン SDV プラットフォームはその典型といえる例であり、弊社とOEMの協業をさらに密接なものにしています。WirelessCarの開発者はお客様側の開発者と肩を並べて作業し、プラットフォームを使用しながら新しいSDVサービスと機能を一緒に探求します。 この方法はこれまで一般的ではありませんでしたが、ここでは重要なポイントの一部となっています。 広範なオープンソースでの協業を行う共同チームを作ることで、SDVサービスの開発を効率化し、新しい方法でお客様のソリューションを適応させることができます。 当社は、オープンソースを用いた協業の様々な側面を探求し続けます。このトピックの続きに、ぜひご注目ください。 ご質問があれば、下記のアドレスまでご遠慮なくご連絡ください。 また、オープンソースソフトウェア戦略、デジタルキーマネージメント・ソリューションやその他の関連トピックに関する同僚の記事も、WirelessCar Insights Blogでぜひお読みください。 Tomas Carlfalk VP Open SDV Platform ご連絡はこちらへ