コネクテッドモーターサイクルに対するお客様の期待に、OEMはどのように応えればよいのでしょうか？

モーターサイクルは世界の道路利用者のかなりの部分を占めており、安全性に対する懸念は依然として高いままです。同時に、ライダーはコネクテッドカーのような、シームレスなデジタルサービスを期待しています。 OEMにとって、これは喫緊の課題であると同時に大きなチャンスでもあります。コスト圧力、規制、急速な技術革新に対応しながら、いかにしてライダーの安全性、利便性、ロイヤリティを向上させるかが問われています。

モーターサイクル向けコネクテッドサービスが勢いを増している理由

二輪車業界は、自動車業界のコネクティビティ開発に急速に追いつきつつあります。車載デバイスを通じて実装される組み込み型コネクティビティは、今ではOEMに幅広いコネクテッドサービスを提供するチャンスをもたらしています。

需要が加速している主な理由は3つあります:

お客様の期待の高まり
モーターサイクルライダーは、他の生活領域でのデジタルサービスをますます使いこなすようになっています。特に安全性、セキュリティ、利便性に関しては、コネクテッドカーと同様の体験を期待するようになっています。
安全、安心というモチベーション
政府や業界関係者、OEMなど、あらゆる立場のアクターが、二輪車の事故を減らすために尽力しています。緊急通報、事故通知、盗難車追跡、交通安全アラート、デジタルキー管理、予知保全といったサービスの重要性は、ますます高まっています。
ハードウェアとデジタル機能の進歩
かつては、モーターサイクルには大きすぎて高価であったテレマティクス・コントロール・ユニット (TCU) が大きなハードルとなっていました。しかしTCUの小型化と低価格化が進んだ今、TCUの大規模な導入も現実味を帯びています。同時に、多くのプレミアムモーターサイクルにはすでに、スマートフォンとシームレスに統合できるデジタル計器クラスターが搭載されており、OEMに新たなデジタルタッチポイントを提供しています。ライダーにとって、バッテリーの健康状態、ルート設定、充電の管理は欠かせません。そのため、電動化の進展はコネクテッドサービスの活用を一層後押ししています。

グローバルな市場が示す、コネクテッドモーターサイクルの現状

ヨーロッパや北米といった成熟した市場では、モーターサイクルは季節に応じて使用状況が変わる傾向にあります。このため、OEMには、最も頻繁にモーターサイクルが使用されるライディングピーク時に、ナビゲーション、トリップ記録、安全機能をライダーに提供するサブスクリプションベースのパッケージを提供するチャンスが生まれます。その結果、こうしたコネクテッドサービスは、すでに販売済みのモーターサイクルから新たな収益源を生み出すことになります。

インド、中国、ASEAN諸国、中南米などの急成長市場では、プレミアムモーターサイクルに対する需要が急増しています。これらの地域のライダーはデジタル技術に精通しており、堅牢で充実したコネクテッドサービスを強く求めています。 OEMにとって、これらの市場は、リーチを拡大し、顧客エンゲージメントを深める絶好の機会です。

モーターサイクル向けコネクテッドサービスの5つの主な課題

モーターサイクル向けコネクテッドサービスには、大きなポテンシャルがあります。しかし同時に、課題も存在しています:

コスト圧力: サービスの構築、展開、管理には、リソースが大量に消費されます。 ROIと収益化の戦略は、明確なものでなければなりません。
ビジネスモデルの不確実性: OEMは、どのモデルを初期の製品ラインアップに含めるか、どのサービスをアドオンとして提供すべきかを決定しなければなりません。
サイバーセキュリティとコンプライアンス: GDPR、PIPL、UNR 155などの規制は急速に進化しており、OEMはさまざまな地域差に適応していく必要があります。
リソース管理: OEMは、社内で構築する専門知識とパートナーから調達する専門知識をバランス良く決定しなくてはいけません。
デジタルエコシステムとの歩調を合わせる: 電化、サイバーセキュリティ、テクノロジーの進化は、OEMが機敏であること、常に潤沢な情報を持っていることを要求しています。

モーターサイクル向けコネクテッドサービスにOEMが最も賢く投資するには？

最終的には、OEMは自社で作るもの、外部から調達するものは何かを決めなければいけません。多くの場合、経験豊富なサービス・プロバイダーとの提携は有意義なものとなります。そうしたプロバイダーとの提携によって、市場投入までの時間を短縮し、リソースの負担を軽減することが可能となるため、OEMは自社の中核的な強みである世界一流のモーターサイクルの製造とブランドプロミスの維持に集中することができるのです。

Sunset over an open road and a man with a helmet riding a chopper motorbike

WirelessCarが二輪車業界のOEMに提供するもの

自動車業界向けコネクテッドサービスの開発・運営において25年を超える経験を持つWirelessCarは、実証済みのソリューションを二輪車の部門に適用したいOEMのお役に立つことができます。コールセンターサービスや盗難車追跡、デジタルキー管理、ポジション＆ジャーニー、そして予知保全など、自動車オーナーになじみのある多くのサービスは、モーターサイクルのライダーにとっても同じくらい重要です。

グローバルなプレゼンス、ローカルな専門知識
WirelessCarは、ヨーロッパ、中国、日本、インド、米国にオフィスを構え、世界中の100以上の市場でコネクテッドサービスを展開しています。このグローバルリーチにより、各市場で適切なエコシステムパートナーと協力しながら、信頼性の高いコネクテッドサービスを提供することが可能となっているのです。

柔軟なモジュール式ソリューション
当社のセキュア・バイ・デザインのソリューションはモジュール式で、特定ベンダーへの縛りがありません。私たちは、クラウドベースの製品、特注品の開発、またはその組み合わせを通じて、各OEMに最適なコネクテッドサービスを提供することができます。この柔軟性は、多くのOEMが長年にわたって私たちとの提携を継続している理由のひとつとなっています。

長期的なサービス管理
コネクテッドサービスのローンチは、ほんの始まりに過ぎません。私たちは、OEMがまずは必要不可欠な製品ラインアップから始め、継続的なサービス管理を通じて関連性と高品質を確保しながら、時間とともに拡大していけるよう支援します。

サイバーセキュリティとコンプライアンスのリーダーシップ
WirelessCarは、データプライバシーとサイバーセキュリティに関する世界の動向を注視しています。 ISO 27001認証を取得した私たちのソリューションは、現地の規制にも準拠しています。このため、OEMはエンドユーザーとブランドの名声という両方の要素をしっかり守るサービスを、自信を持って提供することができます。

コネクテッドモーターサイクルの未来を形作る

コネクテッドサービスは、もはや「オプション」ではありません。それらは、ライダーの安全性、満足度、そしてロイヤルティに欠かせないものとなっています。実績に裏打ちされたWirelessCarの経験とグローバルな専門知識により、二輪車OEMはデジタルジャーニーを加速させ、複雑さを軽減し、顧客が期待するシームレスな体験を提供することが可能になります。モーターサイクルのコネクティビティ分野で協力・連携することで、あらゆるライディングをより安全で、よりスマートで、より価値あるものにすることができます。

WirelessCarのコネクテッドモータ―サイクルに関する取り組みについてもっとお知りになりたい方は、当社チームまでご連絡ください。詳しくお話できる機会をいただければ幸いです。事業パートナーシップ、オープンソースソフトウェアのコラボレーション、DevOpsに関する記事は、WirelessCar Insights Blogでもご覧いただけます。