自動車メーカーの取り組み – Journey Insightsを使って運転していない時間帯もドライバーとつながる方法

2025年7月22日

高度に接続された現代の世界では、自動車メーカーは、リアルタイムでパーソナライズされた体験によって、運転していない時間帯にもドライバーとつなる貴重な機会を手にしています。 こうした数々の新しいタッチポイントは、ロイヤリティの構築、価値の提供、そしてブランドとの関係強化を実現します。 ほとんどのOEMは、販売時点やサービスアポイントメントに力を注いでいます。その一方で、それ以外の時間についてはほとんど未開拓のままとなっています。

幸いなことに、コネクテッドカーデータは、日常の移動を有意義なエンゲージメントの機会に変える鍵となります。 適切なツールを使用し、同意に基づく深い分析を行うことで、OEMは最終的にこの空白を埋め、販売後のお客さまとの関係を新たに築くことができます。

コネクテッドカーデータは、OEMが継続的なドライバーエンゲージメントを構築する上でどのように役立ちますか?

ほとんどのドライバーは、サービスの予約や車の購入日以外に自動車メーカーとほとんど接することはありません。 OEMにとって、これは顧客との関係を深める機会を逃すことになります。

自動車の購入、リース、レンタルにかかわらず、ドライバーはますますパーソナライズされた自動車体験を求めるようになっています。 多面的で大きな価値を持ち、日常生活でのデジタルのやり取りにシームレスに結びつく自動車体験が求められているのです。

顧客データは、例えばメディアの視聴、運動、旅行といった他の業界でも、よりパーソナライズされた魅力的な顧客体験を提供するためにすでに活用されています。 しかし、コネクテッドカーはデータを収集し、人々の生活において重要な役割を果たしているにもかかわらず、これに対する類似のソリューションはこれまで発表されていません。

今年は、WirelessCar社のPosition & Journeyの一部として、まったく新しい一連の機能が展開される予定です。 私たちの新しいサービスJourney Insightsは、顧客とのエンゲージメントを高め、顧客と自動車メーカーの関係を強化することを目的としたいくつかの機能で構成されています。 これは、コネクテッドビークルデータの収集、共有、分析を通じて、双方に利益をもたらす相互的なやりとりをもたらすものとなっています。

Person driving car while interacting with touchscreen

ドライバーのロイヤリティを高めるJourney Insights

OEMが顧客の自動車に対するニーズ、習慣、要望について十分な情報を得ていれば、より良い製品とサービスを提供し、より良いビジネス上の意思決定を行うことができます。 考慮すべき重要なパラメータは:

  1. 特定の地域内において、顧客がEVを充電するタイミング、場所、方法は?
  2. 最も一般的な顧客の行動パターンとはどのようなものか?また、OEMがこのデジタルサービスを通じてこのパターンを最大限に活用するにはどうすれば良いか?
  3. コネクテッドカーはどのように活用されているか? 頻度、時間、使用ルート、使用目的は?

多くの消費者は、費用(支出)からメディアの利用状況まで、あらゆることを把握したいと考えており、それを見やすく魅力的な形で確認できることを望んでいます。
そのためには、 a.) ユーザーの好奇心を刺激し、b.) 自動車や自動車部品メーカーがユーザーの生活を便利にしていると感じてもらえるようなサービスや特典を提供することが重要です。

Journey Insightsはまさにこれをドライバーのために行うものであり、OEMとその顧客の両方が、コネクテッドカーとそれらが生成する車両データをより有効に活用できるように支援します。

Journey Insightsの特徴: 効率化とパーソナライゼーションの推進

OEMは、2025年後半にJourney Insightsを(Position & Journeyパッケージの一部として)顧客に対し提供することができるようになる見込みです。 本稿執筆時点では、Journey Insightsは「走行距離」、「走行所要時間」、「消費量」、「走行の詳細」、「充電履歴」、「充電セッション」という6つの主要な機能を備えています。

これらの機能は、OEMとドライバーの双方に、以下をはじめとする多くのメリットをもたらします:

  • パーソナライズされた走行効率スコアと最適ルートの提案によって、環境に優しい運転を促進します。
  • 摩耗につながる運転行動を検出し、メンテナンスアラートをタイムリーに発動することで、サービスコストとダウンタイムを削減します。
  • ドライバーが長期的な視点で改善に活用できるよう、比較の履歴やカスタマイズされた分析結果を提供することで、エンゲージメントを高めます。
  • 保険モデルやリワードプログラムをサポートできる行動ベースの安全スコアで、より安全な運転を奨励します。
  • 顧客がいつでもアクセスできる便利で透明性の高い分析結果を提供することで、顧客との信頼関係と利便性を構築します。

交通情報、路面状況、天候などの外部機関から提供されるデータを組み合わせることで、全体像に関する情報はさらに充実し、提供されるサービスもドライバーにとってより適切なものとなります。

こうした情報を活用することで、OEMやフリートオペレーターは、製品・サービスを改善し、事業運営を合理化できます。

Connected car with digital data overlay, symbolizing cybersecurity and smart vehicle technology

コネクテッドカーデータ: ドライバーのプライバシーとグローバルコンプライアンスの確保

通常、コネクテッドカーデータが懸念の対象となるのは、ドライバーが自分のデータが共有されることに明確なメリットを感じていない場合です。 WirelessCarの製品ソリューションは、透明性とコンプライアンスを最優先事項としています。 サービスのベースとなるデータを収集するには、必ずドライバーの同意が必要となります。

この業界で25年の実績を誇る私たちは、1,500万台以上の車を24時間365日体制で注意深く監視しています。 私たちは、コネクテッドカーからデータを収集する最適な方法と、そのデータを適切で安全なサービスに変換する方法を学びました。

Journey Insightsは、当社の人気製品であるPosition & Journeyをベースにしています。これはつまり、世界中の国や地域の規制にも準拠していることを意味します。 そして、ドライバーにも自動車メーカーにも、明確な価値を提供します。

競争力の維持: Journey InsightsがOEMと顧客の関係性を深める方法

OEMにとって、Journey Insightsのサービスを活用することは、革新と差別化のための新たなチャンスを示すことになります:

  • 顧客エンゲージメント: カスタマイズされた分析結果は、ドライバーとコネクテッドカー、ひいては自動車メーカーとのつながりを強化します。
  • 情報に基づいた製品開発: コネクテッドビークルデータは、OEMの将来の製品やサービスの設計を改善します。
  • 効率性とコンプライアンス: 統合されたソリューションが、データプライバシーとセキュリティ規制の遵守をよりシンプルなものにします。

革新的な技術とパーソナライズされたデータ主導のサービスを採用導入するOEMは、顧客との関係を強化し、新たな収益源を生み出し、コネクテッド化が進むモビリティの最前線をリードし続けることができます。顧客の期待にいち早く応えることが、長期的な信頼関係とブランド価値の向上につながります。

Journey Insightsに関するご質問は、お気軽に下記のアドレスまでご連絡ください。 このWirelessCar Insightsブログでは、サイバーセキュリティEVサービスEVドライバーの洞察その他多くのトピックに関する関連記事も掲載しています。

Peter Håkanson
社プロダクトマネージャー